f1のミカタ

クルマのテクニカルなことはあまりよく分からないF1ファンに読んでもらいたいブログを目指しています

ちょっと調子に乗りすぎた? フェラーリ

f:id:Hacienda:20160507164028j:plain

独走か? 混戦か?

ニコ・ロズベルグが開幕から4連勝。
またもや追いかける側にドタバタがあり、ロズベルグとレースができなかった。
 
コースの外ではレースの魅力、そして人気を取り戻すための議論が活発であるというのに、それが無意味だと言わんばかりの展開で、すでに今シーズンも1/5が終わったということになる。F1の政治は皮肉という形で現れることが多い。
 
チームの片方にトラブル続出で、もう片方に何も起こらないなんてことはよく見られることだ。でも世間は今年、昨年以上にフェラーリメルセデスに勝負を挑む姿を期待していたはず。それなのにオーストラリアGPのスタート以外、まったくそういう場面が見られないままここまで来てしまっているのは、とても残念。
 
もう手遅れかもしれない。
4レースで、ロズベルグに対してキミ・ライコネンが57ポイント差、セバスチャン・ベッテルが67ポイント差。自力でこの差をひっくり返すには最短でも8レース以上もかかる計算だ。
 
フェラーリは「まだ残りレースがたくさんある」とか「メルセデスに近づいてる」、「速さはある」なんてことを言っている場合じゃない。次のスペインでメルセデスをまくらないと、フェルナンド・アロンソが在籍していた「悪くない5年間」の繰り返しになってしまう。
 

自信? 奢り?

こんな展開になってから言うのもなんなのだけど、フェラーリが今シーズンにかける期待が非常に高かったことに違和感は持ってた。楽観的過ぎると言った印象だ。
 
プレシーズンテストでフェラーリは連日のトップタイム。しかしそれはメルセデスと履くタイヤが違っていたのだから、当然だと分かっていたはず。でも、トップタイムを刻んだということが、どうしても大きな話題となってしまう。
 
テストで各チームが試すことは違うので、タイムの比較はなんの参考にもならないと分かっていながら、連日のトップタイムという響きはチームを浮かれさせてしまうだけの魔力がある。少なくともメルセデスより速く走れる可能性が大きいことが証明されたのだから。
 
そして、フィアット社長のセルジオ・マルキオンネも開幕戦からメルセデスに勝たなければならないとコメントしていたりなど、周囲が思っているよりも今シーズンのチャンピオンシップ獲得のお達しが非常に強かったのではないだろうか。
 
故に、ここまで明らかに失策を続けていても、「まだ残りレースは…」とか「メルセデスに近づいている」とかいう発言を繰り返しているということじゃないだろうか。一部、繰り返さざるを得ないというのが本音だろう。
 
 
シーズンも1/5が終了し、これからヨーロッパラウンドに突入する区切りに差しかかったので、ぜひ立て直したいところだ。
 
まずは目の前の一戦に集中してほしい。
それにはポールポジションを獲らなきゃ。