f1のミカタ

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シロウト検証~第二戦バーレーンGPで今シーズンの勢力図は見えたのか?

 
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シャルル・ルクレールの初ポールポジション、そしてPUトラブルが発生するまでの堂々のトップランに沸いた第二戦バーレーンGP。
 
たとえあなたがアンチフェラーリだったとしても、
ニュースター誕生の瞬間をじっと見守っていたんじゃないでしょうか?
 
あともう少しのところで…
思い出されるのは2002年のフランスGP。
F1参戦2年目で、当時のトップチームであるマクラーレンに移籍したキミ・ライコネン
アデレード・ヘアピンのオーバーランを思い起こさせました。
 
 
 
 
さて、開幕戦の舞台アルバートパークサーキットはいわゆる「特殊な」コースということで、
その結果は本来の勢力序列を示していないという声は毎年のように言われていますね。
 
特に今シーズンはその声が大きいような気がします。
ウィンターテストの結果を(フェラーリが)大きく裏切ったからでしょうか?
 
 
上の記事でもあるように、バーレーンGPが終了した今、
今シーズンの勢力図が見えてきたのかどうかを考察してみたいと思いました。
 
もちろんチームの力は明確に出せるものではありません。
チーム力を左右する要素は非常に多く、専門家でさえ読み外すことも少なくありません。
 
ワタシは素人F1ファンなので、世の中に出回りつくした情報で考えることにします。
今回でいえば純粋に予選タイム、順位で見てみるくらいです。
情報や条件を加えて過ぎてもキリがないですからね。
 
 
 
まず、「昨シーズンは、第二戦(バーレーンGP)で序列が見えたのか?」を考えてみたいと思います。
 
▶2018年 開幕オーストラリアGP 予選結果
 
▶2018年 第二戦バーレーンGP 予選結果
ルイス・ハミルトンはグリッドペナルティがありましたが、ここでの順位は純粋にタイム順としています。
 
 
いまF1には二つのクラスが存在していると言われて久しいですが、
クラスAの3チーム6台と、クラスBにあたるその他チームとの間に
大きな差があることは予選タイムを見ても明らかですね。
 
両GPともに5位と6位との間には約1秒もの開きがあります。
 
これについては「第二戦(バーレーンGP)で序列が見えた」ことの一つになるかと思います。
残念ですが「昨シーズンはトップ3チームに追いつける中団チームはない」という展開ですね。
(その通りになりました)

 

 

注目すべきはベスト・オブ・レストの争い。

 

▶2018年 開幕オーストラリアGP 予選結果

 

  ドライバー チーム タイム
6 ケビン・マグヌッセン ハース 1'23.187
7 ロマン・グロージャン ハース 1'23.339
8 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1'23.532
9 カルロス・サインツ ルノー 1'23.577
10 フェルナンド・アロンソ マクラーレン 1'23.692
11 ストフェル・バンドールン マクラーレン 1'23.853
12 セルジオ・ペレス フォース・インディア 1'24.005
13 ランス・ストロール ウィリアムズ 1'24.230
14 エステバン・オコン フォース・インディア 1'24.786
15 バルテリ・ボッタス メルセデス NO TIME
16 ブレンドン・ハートレー トロ・ロッソ 1'24.532
17 マーカス・エリクソン ザウバー 1'24.556
18 シャルル・ルクレール ザウバー 1'24.636
19 セルゲイ・シロトキン ウィリアムズ 1'24.922
20 ピエール・ガスリー トロ・ロッソ 1'25.295

 

 

▶2018年 第二戦バーレーンGP 予選結果

 

  ドライバー チーム タイム
6 ピエール・ガスリー トロ・ロッソ 1'29.329
7 ケビン・マグヌッセン ハース 1'29.358
8 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1'29.570
9 エステバン・オコン フォース・インディア 1'29.874
10 カルロス・サインツ ルノー 1'29.986
11 ブレンドン・ハートレー トロ・ロッソ 1'30.105
12 セルジオ・ペレス フォース・インディア 1'30.156
13 フェルナンド・アロンソ マクラーレン 1'30.212
14 ストフェル・バンドールン マクラーレン 1'30.525
15 マックス・フェルスタッペン レッドブル NO TIME
16 ロマン・グロージャン ハース 1'30.530
17 マーカス・エリクソン ザウバー 1'31.063
18 セルゲイ・シロトキン ウィリアムズ 1'31.414
19 シャルル・ルクレール ザウバー 1'31.420
20 ランス・ストロール ウィリアムズ 1'31.503

 

 

 

ハース、そしてルノーが二戦ともに速さを見せていますね。

マクラーレンフォース・インディアトロ・ロッソがそのすぐ後ろのポジションを争っていて、

ザウバー、ウィリアムズが離され気味でしんがりを務めているといった序列が伺えます。

 

 

 

じゃあこの序列がどうなったか、

第三戦中国GPからスペインGPまでの予選タイムを見てみましょう。

 

▶2018年 第三戦中国GP 予選結果

 

  ドライバー チーム タイム
7 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1'32.532
8 セルジオ・ペレス フォース・インディア 1'32.758
9 カルロス・サインツ ルノー 1'32.819
10 ロマン・グロージャン ハース 1'32.855
11 ケビン・マグヌッセン ハース 1'32.986
12 エステバン・オコン フォース・インディア 1'33.057
13 フェルナンド・アロンソ マクラーレン 1'33.232
14 ストフェル・バンドールン マクラーレン 1'33.505
15 ブレンドン・ハートレー トロ・ロッソ 1'33.795
16 セルゲイ・シロトキン ウィリアムズ 1'34.062
17 ピエール・ガスリー トロ・ロッソ 1'34.101
18 ランス・ストロール ウィリアムズ 1'34.285
19 シャルル・ルクレール ザウバー 1'34.454
20 マーカス・エリクソン ザウバー 1'34.914

 

 

▶2018年 第四戦アゼルバイジャンGP 予選結果

 

ドライバー

チーム

タイム

7

エステバン・オコン

フォース・インディア

1'42.523

8

セルジオ・ペレス

フォース・インディア

1'42.547

9

カルロス・サインツ

ルノー

1'43.351

10

ランス・ストロール

ウィリアムズ

1'43.585

11

セルゲイ・シロトキン

ウィリアムズ

1'43.886

12

フェルナンド・アロンソ

マクラーレン

1'44.019

13

シャルル・ルクレール

ザウバー

1'44.074

14

ニコ・ヒュルケンベルグ

ルノー

1'43.066

15

ケビン・マグヌッセン

ハース

1'44.759

16

ストフェル・バンドールン

マクラーレン

1'44.489

17

ピエール・ガスリー

トロ・ロッソ

1'44.496

18

マーカス・エリクソン

ザウバー

1'45.541

19

ブレンドン・ハートレー

トロ・ロッソ

1'57.354

20

ロマン・グロージャン

ハース

NO TIME

 

▶2018年 第五戦スペインGP 予選結果

 

ドライバー

チーム

タイム

7

ケビン・マグヌッセン

ハース

1'17.676

8

フェルナンド・アロンソ

マクラーレン

1'17.721

9

カルロス・サインツ

ルノー

1'17.790

10

ロマン・グロージャン

ハース

1'17.835

11

ストフェル・バンドールン

マクラーレン

1'18.323

12

ピエール・ガスリー

トロ・ロッソ

1'18.463

13

エステバン・オコン

フォース・インディア

1'18.696

14

シャルル・ルクレール

ザウバー

1'18.910

15

セルジオ・ペレス

フォース・インディア

1'19.098

16

ニコ・ヒュルケンベルグ

ルノー

1'18.923

17

マーカス・エリクソン

ザウバー

1'19.493

18

ランス・ストロール

ウィリアムズ

1'20.225

19

セルゲイ・シロトキン

ウィリアムズ

1'19.695

20

ブレンドン・ハートレー

トロ・ロッソ

NO TIME

 

ハース、ルノーのグループにマクラーレンフォース・インディアが加わった様子がうかがえます。

トロ・ロッソはちょっと低迷していますね。

逆にザウバールクレールが中断グループに入ってきた感じです。

 

この推移をみると、バーレーンGPで勢力の序列が分かる」ということは言えなさそうですね。。。

 

 

でも、このままだと話が終わってしまうので、

今シーズンの2戦の推移を追ってみることにしましょう。

 

▶2019年 開幕戦オーストラリアGP 予選結果

 

ドライバー

チーム

タイム

1

ルイス・ハミルトン

メルセデス

1'20.486

2

バルテリ・ボッタス

メルセデス

1'20.598

3

セバスチャン・ベッテル

フェラーリ

1'21.190

4

マックス・フェルスタッペン

レッドブル

1'21.320

5

シャルル・ルクレール

フェラーリ

1'21.442

6

ロマン・グロージャン

ハース

1'21.826

7

ケビン・マグヌッセン

ハース

1'22.099

8

ランド・ノリス

マクラーレン

1'22.304

9

キミ・ライコネン

アルファロメオ

1'22.314

10

セルジオ・ペレス

レーシングポイント

1'22.781

11

ニコ・ヒュルケンベルグ

ルノー

1'22.562

12

ダニエル・リカルド

ルノー

1'22.570

13

アレックス・アルボン

トロ・ロッソ

1'22.636

14

アントニオ・ジョビナッツィ 

アルファロメオ

1'22.714

15

ダニール・クビアト

トロ・ロッソ

1'22.774

16

ランス・ストロール

レーシングポイント

1'23.017

17

ピエール・ガスリー

レッドブル

1'23.020

18

カルロス・サインツ

マクラーレン

1'23.084

19

ジョージ・ラッセル

ウィリアムズ

1'24.360

20

ロバート・クビサ

ウィリアムズ

1'26.067

 

▶2019年 第二戦バーレーンGP 予選結果

 

ドライバー

チーム

タイム

1

シャルル・ルクレール

フェラーリ

1'27.866

2

セバスチャン・ベッテル

フェラーリ

1'28.160

3

ルイス・ハミルトン

メルセデス

1'28.190

4

バルテリ・ボッタス

メルセデス

1'28.256

5

マックス・フェルスタッペン

レッドブル

1'28.752

6

ケビン・マグヌッセン

ハース

1'28.757

7

カルロス・サインツ

マクラーレン

1'28.813

8

ロマン・グロージャン

ハース

1'29.015

9

キミ・ライコネン

アルファロメオ

1'29.022

10

ランド・ノリス

マクラーレン

1'29.043

11

ダニエル・リカルド

ルノー

1'29.488

12

アレックス・アルボン

トロ・ロッソ

1'29.513

13

ピエール・ガスリー

レッドブル

1'29.526

14

セルジオ・ペレス

レーシングポイント

1'29.756

15

ダニール・クビアト

トロ・ロッソ

1'29.854

16

アントニオ・ジョビナッツィ

アルファロメオ

1'30.026

17

ニコ・ヒュルケンベルグ

ルノー

1'30.034

18

ランス・ストロール

レーシングポイント

1'30.217

19

ジョージ・ラッセル

ウィリアムズ

1'31.759

20

ロバート・クビサ

ウィリアムズ

1'31.799


ハースとマクラーレン、そしてキミ・ライコネンアルファロメオが 

頭一つ抜け出している様子。

ルノートロ・ロッソが僅差で争っていて、

アントニオ・ジョビナッツィが駆るアルファロメオとレーシングポイント、

その後離れてウィリアムズ、という序列でしょうか。

 

 

ハースは速いですね。

オーストラリアGPでも「速いな」と思ったのを覚えています。

 

アルファロメオは、まだジョビナッツィがついてこれてない感じですが、C38はキミのドライビングとマッチしているのか、二戦ともに見事Q3進出。

ウィンターテストではフロントウイングの処理が話題になったアルファロメオ

昨シーズンの流れをうまく今シーズンにも持ってこれているようです。

 

そして驚きのマクラーレン

新人ランド・ノリスが二戦連続Q3進出。カルロス・サインツバーレーンGPでは予選7位で二台ともにQ3進出。

今季こそ、マクラーレンのマシンが速さを持っているという証明でしょうか。

ルノーワークスチームが何やらドタバタしているので、余計にマクラーレンの好スタートが目立ちます。

 

一方、鳴り物入りダニエル・リカルドが合流したルノーは迷走中。

モニターを通してもまったく速さが感じられないですね。

感じられるのは、リカルドへの異様な期待感。そしてそれが空回りしている様子。

ある意味今期の序列が昨年よりは良くないということが判明しているチームなので、

地に足をつけて挽回していってもらいたいものです。

 

トロ・ロッソは昨年との比較ではポジションを上げているように見えますね。

でも順位は12~13位、15位というもので、どちらかというと期待されたほどでもなかった印象です。

レッドブルAチームのピエール・ガスリーがイマイチなのでむしろ好調さがアピールされているようですが、

昨年のレッドブルAチームから流用されているシャシーなのであればもっと上に来てもいいんじゃないかと期待していたからでしょうか。

この位置をもう一段脱しないとトロ・ロッソは永遠のBチームで、優勝を狙うことのできないF1のグリッドを埋めるだけの存在、ドライバーの実践育成チームでしかありません。

そう思うと、このチームはどうなんでしょうかね?

 

ジョビナッツィがキミから差をつけられているのは、まだこの時点では判断がつきませんね。

昨シーズンのルクレールのように、シーズン途中からグンっと伸びてくることを期待ですね。

 

レーシングポイントは、やはり昨シーズン途中のオーナー交代が響いてしまっているのでしょうか。

直線番長的な印象も今年は見られず、文字通り中団グループの「・」(点)になってしまっているようです。

 

 

今シーズンとこれまでのシーズンで明らかに違うのが、クラスAとクラスBとの間に差がほとんどないことが挙げられます。
 
オーストラリアGPでは、5位ルクレールと6位ロマン・グロージャンとの間は0.348秒差。
バーレーンGPに至っては、5位マックス・フェルスタッペンと6位ケビン・マグヌッセンとの差は0.005秒差でした!
 
 
この辺りが第三戦中国GP以降にどうなっていくかが興味深いところですね。
 
今シーズンの主導権争いがどうなるか?
我らがホンダPUを積んだレッドブルが速いのか?
 
が一番関心あるところでしょうけど、
こういうところにも注目してみると、もっとF1が楽しめそうですね。
 
もう始まってます、中国GP!